「ビストロプログラミング」とは、2名の参加者(シェフ)がその場で与えられたテーマ(オーダー)に沿って短い時間でプログラムを作る「即興プログラミング」です。 作品を作る参加者はもちろん、観覧者も作品ができる様子やを作品を一緒に楽しむイベントで、参加者の「発想力」と「プログラミング力」の両方が試されます。

こちらは、2021年12月18日に開催されたDojoCon Japan 2021の時の様子です。この時のお題は「紅白」でしたが奇しくも二人とも「紅白のお餅」をイメージした作品となりました。

ビストロプログラミングの由来

オーダーに沿って即興でプログラミングする様子が人気番組「SMAP x SMAP」の「ビストロSMAP」で料理を作るのに似ていることから名付けられました。 最初は「料理の鉄人」をイメージしていたのですが「今どきの小学生に料理の鉄人はわからないだろう」と思って名前を変えたところ、よく考えたら「ビストロSMAP」もわからなかったというオチ付きです。

進め方

  1. 参加者2名を募り、オンラインの場合は両方の画面を画面共有するなど、それぞれの画面が観覧者の方にも見えるようにします。
    (カメラのオン・オフは任意ですがオンでやっても面白いです。ただし強制しないように。)
  2. その場でお題を決めて二人に提示します。お題は作者に解釈の幅が与えられた方がそれぞれの解釈が変わって面白くなります。たとえば「シューティングゲーム」よりも「お正月」「夏休み」の方が面白いでしょう。
  3. 10分間でプログラム作成を進めます。プログラミングツールにきまりはありません、それぞれが得意なツールを使います。10分経ったら終了してそれぞれの作品を紹介してもらいます。
  4. 作品紹介が終わったら、拍手をしたり感想を述べて締めると良いでしょう。作品の優劣を決めないことを基本としています。

便利なツール

ビストロプログラミングをするのに便利なツールを小学生の姉弟コンビが作ってくれました。

  1. あらかじめセットされたお題から、ネコがランダムに選んでくれる機能。
  2. 10分間を計測するタイマー機能。
  3. 同じプロジェクトを観覧者も開いて、画面上の星やハートをクリックすると応援できる応援機能。

このような機能が備わっています。Scratchで作成し公開されていますので、お題の中身やタイマーの値はリミックスして変更できます。 以下のプロジェクトも私がリミックスしたものです。

ビストロプログラミングのお題&応援(オンライン) remix

アレンジ

基本の進め方は上記の通りですが、それぞれオリジナルのアレンジで楽しんでいただければと思います。

たとえば、以下のようなアレンジが考えられます。

  1. お題の中身を変える(地域や季節など、それぞれで実施する状況に応じて変えても面白いです)
  2. お題をプログラムではなく、その場にいる人から募る。
  3. 作成時間を長く(短く)する。
  4. シェフ(プログラムを作る人)を3名以上にする。

ビストロプログラミングでは、作品の優劣を決めることを推奨はしていませんが、その場の参加者が優劣を決めたいということで一致しているのであればそれを否定するものでもありませんので、参加者のみなさんで決めていただければ結構です。

向いているオンラインツール

ビストロプログラミングをオンラインで実施する場合、複数の参加者の画面を共有する必要があります。いわゆる「オンライン会議」ツールでは複数の参加者の画面を同時に共有できるものは多くありませんが、私たちが確認したところでは「oVice」であれば可能です。 この企画そのものがoViceを使ったイベントで考案されたものです。

ぜひやってみてください

ビストロプログラミング、みなさんの活動の中でもやってみていただけると嬉しいです。やってみたよという方はハッシュタグ “#bistrop” をつけてSNSで発信してみてください。よろしくお願いします!